業務名:岐阜県蛭ヶ野高原  森の学校 

豪雪地帯の岐阜県蛭ヶ野高原に建つ森の学校。自然体験が少なくなり、自然と切り離されてきている現代の子供たちに、原点に戻り自然の森と、おとぎの国のようなゆるされた空間の中で、森の恵みや、自然の循環を、体験を通して学び、自分たちも自然の一部であることや、イノチの源を学ぶことを目的に建てられた。
 建物の形は自然のなかで毅然と、りりしく、天の一点に向かう蓮の蕾をイメージしたものとしました。建物は、自然のほとんど全てがそうであるように、直線や、直角の無い、曲線で構成された自然の巣のようなものとしました。曲線には自然の生命のほとんどの形を創りあげている対数螺旋を用い、集成材アーチで構造材をつくりあげました。卵と同じように、形のもつ合理性により使用構造材は少なくてすみ通常の建物より、2割程度少なくてすんでいます。また、形のもつエネルギー効率の良さから、外気温が−10℃〜−20℃の冬場でも、一日、2〜3時間の暖房で内部が15℃くらいで保たれる、大変省エネルギーな建物となりました。
1Fから3Fに向かう窓を太陽と月の運行にあわせ螺旋状に配しました。建物の中にいると、外にいるより、太陽、月、星々の動きや光の変化、季節の移ろいなど自然をより身近に感じることが出来る、自然のなかに抱かれたような不思議な空間となりました。また自然のカタチのすばらしさから、構造的、エネルギー効率にすぐれているだけでなく、2mの豪雪でもまったく雪下ろしの必要が無い、雪国に非常に適した建物となりました。